これも反則!うっかりやりがちなプレーを徹底チェック(第2回)

目次

はじめに:前回からさらに一歩踏み込んで理解しよう!

インディアカには、見た目ではわかりにくいルールや、知っていなければ反則になってしまうようなプレーが多く存在します。第1回では、初心者が特にやりがちな反則について紹介しましたが、今回はその続編として、さらに深掘りした内容をお届けします。

「えっ、それもダメなの?」「どこが反則だったの?」というようなプレー、実は多くの人が一度は経験しているはず。今回は、プレー中のうっかりや、知らないことで起きやすい反則を中心に紹介し、正しい理解と対策を解説していきます。

審判の資格保持者がルールを解説しますので、練習にも大会にも活かせる内容になっています!

※本記事は初心者にもわかりやすく伝わる内容(表現)になっております。

前回の内容はこちら!


ネット周辺の注意!よくある反則

❌ ネットの上から手が出てしまった(オーバーネット)

ネット越しに相手コートへ手や腕が入ってしまうこと。特にネット際に上がった大きなパスやトスの羽球を打とうとするときに起こります。

  • 例:トスされた羽球をネットの上から打とうとして、指先がネットから超えてしまった
  • 対策:ネットから羽球が超えそうでも、ネットの直線上で必ず手を止める。スイングの終点を意識しよう。

❌ ネットに触れてしまった(タッチネット)

羽球に触れる際、体の一部(手・腕・髪の毛・服など)がネットに触れてしまうと反則です。ネット際のプレーが続く中で、知らず知らずのうちに起こりやすいです。

  • 例:ジャンプアタック後の着地時にネットに肩が触れてしまった
  • 対策:ネット付近ではプレーの終わりまで体のコントロールを忘れずに。ジャンプ中の姿勢を安定させよう。

サーブ前後や声掛けでも要注意

❌ サーブレシーブの邪魔をしてしまった(スクリーン)

サーブ時、前衛プレイヤーが相手の視界を遮るような位置に立ったり、動作をすると「スクリーン」とみなされ反則です。相手チームの視認性を妨害する行為全般が対象になります。

  • 例:ジャンプしたり、腕を大きく振ったりして相手の視線を遮る
  • 注意点:故意でなくても、相手が見えないと感じた時点で成立する可能性があります。サーブを打つまで動かなければ基本反則に取られることはありません。

❌ 観客席から声をかけてしまった(かけられてしまった)(サイドコーチ)

試合中にコート外からプレイヤーに対して指示を出すことは禁止されています。これは試合の公平性を保つための重要なルールです。

  • 例:「アウト!」「打てー!」「左だ!」など、明らかな助言はNG
  • 対策:応援はOKですが、プレーに関わる内容の声かけはNG。あくまでフェアプレーを尊重しましょう。

❌ サーブがアンダーじゃなかった(アンダーサーブを行わなかった)

インディアカでは、サーブは必ず“アンダーサーブ”で行う必要があります。アンダーに見えないサーブはルール違反です。

  • 例:バレーボールのように頭上からサーブをしてしまった
  • 解釈:アンダー=手首よりも下の位置で羽球を打つ意識をする。肩より上で振らないように注意。

交代やタイム申請に関する反則

❌ 勝手に交代してしまった(義務交代以外の不正な交代)

決められた手順以外で選手を交代することは禁止されています。タイム時などでも、許可なくコートに入るのはNGです。

  • 例:タイム中に勝手に交代選手がコートへ入ってしまい、選手が入れ替わる
  • ポイント:交代時は必ず主審に申請(交代の宣言)をして、許可を得ましょう

❌ タイムのタイミングが間違っていた(不当なタイム要求)

同セット内に取れるタイムは各チーム1回のみです。それを超えるタイムアウト(2回以上のタイム)の要求は反則です。

  • 対策:タイムのルールや認められる回数、タイミングを事前にチームで共有しましょう。緊急時以外は控えましょう。

その他、見逃されがちだけど明確な反則

❌ 相手の動きを邪魔した(インターフェアー)

相手のプレーを妨害するような行動全般が対象となります。接触はもちろん、動きによって相手の集中を妨げた場合も含まれます。

  • 例:相手の羽球を打つ瞬間に大きな声を上げて邪魔をする
  • ポイント:スポーツマンシップを心がけましょう。無意識の行動も反則になります。

❌ 打数を超えてしまった(オーバータイムス)

インディアカでは、1チームにつき最大3回まで羽球に触れて返球できますが、4回以上触れてしまった場合は「オーバータイムス」として反則になります。

  • 例:レシーブ→トス→ミス(相手のコートに返らない)→もう一度打とうとして4回目に触ってしまう
  • ポイント:プレーの打数は3回まで。追加で触れてしまうと即反則

💡 間違えやすいポイント

誤解されやすいケース実際の反則名ポイント
打つまでに時間がかかりすぎたディレーイング・ザ・ゲームサーブなど、プレーを遅らせる行為に該当します
3打目でネットに引っかかり返せなかった反則ではない(プレー失敗)規定回数内なので、オーバータイムスではありません
羽球が1打目や2打目で相手コートへ入ったレスタイム3打目前に返球するとレスタイムの反則となります

✅ 対策とアドバイス

自分たちが今何打目かを常に意識しましょう。「1打!」「2打!」と声を出してカウントする習慣をつけることで、防ぐことができます。

とっさのプレー時に、誰が次に打つか迷わないように、チームでの約束や役割分担を決めておくと安心です。

❌ 2回触ってしまった(同じプレイヤーが連続して羽球に触る=ドリブル)

羽球を打つ動作で、同じ選手が2回以上触れてしまう行為や、手のひら以外の部位(手首・腕・胸など)に当たると「ドリブル」として反則が取られます。

  • 例:羽球が手のひらに当たった直後、手首にも当たってしまう/腕や胸に連続して接触する
  • 対策:羽球に触れるのは1人1回だけ。スイングは一連の動作で瞬間的に終わらせるよう心がけましょう

【間違いやすいポイント】

  • サイドコーチは応援と紙一重。つい出してしまうアドバイスに注意!
  • オーバータイムスは「プレーに時間をかけすぎた」ではなく「チーム打数が3回を超えた」ことが原因
  • ドリブルは1人で連続して触ったかどうかがポイント。体の一部でも2回接触すれば反則に

おわりに:ルール理解はチーム力の礎!

今回紹介した反則は、どれも「知っていれば防げるものばかり」です。 審判員教本にしっかりと記載されている内容に基づき、試合でもよく見かけるものをピックアップしました。

反則は恥ずかしいことではありません。しかし、「知らずに何度も繰り返すこと」は信頼を失いかねません。あなたが一つでも多くのルールを理解していけば、それだけでチームの“安心感”に繋がります。

ぜひ、仲間にもこの記事をシェアして、みんなでレベルアップしていきましょう!

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